建設業・運送業に限らず、お困りごとは大阪府寝屋川市の行政書士堀内法務事務所へご相談ください!
【行政書士が解説】2026年4月施行「CLO(物流統括管理者)」義務化の全貌と経営リスク
物流業界の「2024年問題」が深刻化する中、ついに国が「荷主」への規制を本格化させました。 2024年5月に成立した「改正物流効率化法(流通業務総合効率化法)」により、一般貨物の輸送を委託する一定規模以上の荷主企業に対し、「CLO(物流統括管理者)」の選任が義務化されます。
物流は現場任せで良いという時代は終わりました。行政書士の視点から、今回の法令改正が経営に与える影響と、実務上の注意点を詳しく解説します。
1. CLO(物流統括管理者)とは何か?
CLO(Chief Logistics Officer)は、単なる物流担当の責任者ではありません。 今回の改正法令では、「物流の効率化に関する業務を統括管理する役員等」と定義されています。
最大のポイントは、役員級(取締役など)の選任が求められている点です。 これまで物流部門単独では解決できなかった「営業部門の無理な納期設定」や「製造部門の過剰在庫」といった課題に対し、経営トップが責任を持って部門横断的なメスを入れることが法的に期待されています。
2. 義務化の対象となる「特定荷主」の判断基準
一般貨物を取り扱うすべての企業が対象ではありませんが、以下の基準に該当する場合は注意が必要です。
・特定荷主: 年間の貨物輸送委託量が 9万トン以上 ・特定連鎖化事業者: フランチャイズ本部と加盟店の合計が 9万トン以上
ここで重要な補足があります。この9万トンには、自社のトラックで運ぶ「自社便」の重量は含まれません。あくまで、一般貨物自動車運送事業者などの「運送業者に委託して運ばせる荷物」の総重量で判定されます。自社の物流形態を正しく棚卸しすることが、法令遵守(コンプライアンス)の第一歩です。
3. CLOに課される3つの法的義務
選任されたCLOは、単に名前を置くだけでは足りません。法令に基づき、国に対して以下の義務を負うことになります。
(1) 中長期計画の作成・提出 荷待ち時間の削減、積載率の向上、モーダルシフトの推進など、具体的な効率化ロードマップを策定します。 (2) 物流効率化の実施 策定した計画に基づき、社内体制や取引条件を改善する実働が求められます。 (3) 定期報告 毎年、取り組みの進捗状況(荷待ち時間の推移など)を国に報告する義務があります。
4. 行政書士が警鐘を鳴らす経営リスク
もし特定荷主に該当するにもかかわらず、CLOの選任を怠ったり、改正法に基づく改善勧告・命令に従わなかったりした場合には、厳しい社会的・法的ペナルティが待っています。
・勧告・命令・過料: 段階的に行政処分が行われ、最終的には100万円以下の過料の対象となります。 ・企業名の公表: 行政処分を受けた事実が公表されれば、ESG経営を重視する現代において、企業の社会的信用に大きなダメージを与えます。 ・運んでもらえないリスク: 法令を軽視し、ドライバーに負担を強いる荷主は、運送会社から選別(取引拒否)されるリスクが現実化しています。
5. まとめ:物流はコストから経営戦略へ
今回の改正は、単なる行政手続きの増加ではありません。一般貨物の輸送効率化を通じて、無駄な物流コストを削り、企業の持続可能性を高めるチャンスです。
行政書士としては、書類作成の代行にとどまらず、社内のコンプライアンス体制の構築や、中長期計画の策定、定期報告書の作成支援を通じて、貴社の円滑な法適合をサポートいたします。
「うちの会社は9万トンの基準に該当するのか?」「中長期計画には具体的に何を盛り込めば良いのか?」 判断に迷う場合は、制度が本格稼働する前の早めの対策をお勧めします。
まずは、貴社の「年間委託重量」の正確な算出から始めてみませんか? 具体的な算出ルールの確認や、改正法令への適合性を診断するセルフチェックリストの作成も承っております。お気軽にご相談ください。
お気軽に、ご相談・ご依頼くださいませ
コメント
この記事へのトラックバックはありません。








この記事へのコメントはありません。